西国三十三所巡り 京都西・丹後編(善峯寺・成相寺・松尾寺)

2020-09-07

京都の西山にある善峯寺と、日本海側の丹後・若狭に近い成相寺、松尾寺をまわった記録です。同じ京都府でも距離があり、移動そのものが旅になりました。

西国三十三所巡り その6(二十番札所善峯寺)(2020年8月3日)

最近は西国三十三所参りを始める前にグーグル検索をするようにしています。近頃はお寺もインターネットを利用しており、フェイスブックやツイッターに情報が載っています。しかも新しい情報が載っていることが多く、趣向を凝らしているところもあるので見ていて面白いです。このご時世なのでコロナ関連で変更になった情報も載せているところあります。更新が少ないところもありますが…。そんな中今回行く善峯寺では、鬼百合が咲いたという事がツイッターで公開されていました。

第二十番 西山 善峯寺

1029年に源算上人が自作の千手観音像を本尊として創建されました。その後、1042年に後朱雀天皇の勅命で、洛東鷲尾寺の千手観音像を当寺に遷座して本尊としています。本尊は秘仏なのですが、2021年までは正月の三が日と毎月第二日曜日に開扉されています。2022年以降はお寺の方針により秘仏となり、開山1000年となる2028年まで開扉を行わないそうです。

寺号の由来は諸説あるそうですが、「善峯寺(善峰寺)」という寺院は全国でも1つしかないそうです。1034年に後一条天皇により勅願所に定められ、「良峯寺」の寺号を下賜されました。 1192年に後鳥羽天皇直筆の寺額を賜ったことによって寺号が「善峯寺」と改められました。

国の天然記念物に指定されている「遊龍の松」をはじめ、四季折々の自然が楽しめることでも有名です。春の桜や秋の紅葉はもちろんですが、夏は紫陽花、冬は山茶花など日本の風情を楽しめると思います。私が行った時は紫陽花の時期が終わりかけていました。紫陽花の色はくすんでいましたが、お寺のツイッターにあったように鬼百合が咲いていました。

境内は広く護摩堂などの建物以外にもお地蔵様や御陵、池など見どころがたくさんあります。じっくり回ると一時間程度はかかります。参拝の順路を示した札もありますが、広いので行き止まりがあったり途中で未知が合流したりとどこにつながっているのか分からなくなり少し迷います。

西山の中腹にあり京都市街を一望できるので景色も十分楽しめます。大晦日は23時45分から1時15分まで入山無料で開門しているそうなので夜景がきれいだろうなと思います。除夜の鐘を撞けるそうです。先着108名だそうですが…。

車で行ったのですが、駐車場代は1回500円(普通車)です。山門前の駐車場に停めるとすぐに境内の入ることができます。入山料(拝観料)は大人500円、高校生300円、小・中学生200円です。

西国三十三所巡り その10(二十八番札所成相寺)(2020年8月31日)

お盆を過ぎ八月も終わりというのに暑さがまだまだ続いています。お寺は山にあることも多く、参拝だけで汗がたくさんかきます。そんな中ひんやりと冷えたお堂で仏様に手を合わせると清涼感とともに澄んだ気持ちになるような気がします。今回参る成相寺も山の中腹にあり、眼下に天橋立が一望できる絶景の地です。

第二十八番 成相山 成相寺

704年に文武天皇の勅願寺として真応上人が創建したと伝えられています。ご本尊は聖観世音菩薩です。聖観音立像は秘仏で33年に一度開扉で2005年に開扉されています。

お寺の由来として、真応上人が雪深い山で修行中に食料がなくなり本尊に祈ったところ、お堂の外に傷ついた鹿が倒れているのに気づきました。鹿の腿を削いで鍋にして食べ飢えをしのいだのですが、本尊の腿が削れていました。鹿の腿だと思っていたものが聖観世音菩薩の腿で、身代わりとして命を救ってくれたことから身代わり観音とも呼ばれています。このことから願い事が成り合う寺、成合(相)寺と名付けられたそうです。

他にも見どころがあり、京都府指定有形文化財の本堂はもちろんのこと、五重塔や撞かずの鐘、弁天山展望台にパノラマ展望所、本堂内陣にある「真向(まむき)の龍」(撮影可能)の彫刻などがあります。

五重塔は鎌倉時代の建築様式を再現して1998年に完成した木造の塔です。完成してから時間が経っていないだけに色合いが鮮やかですが、五重塔だけあって下から見上げると迫力があります。

弁天山展望台は歩いて移動できる距離にありますが、パノラマ展望所は歩きでの移動はお勧めできません。急勾配なうえ、看板によると第一駐車場から車で5分、2kmと記載があります。車で行く場合も途中で大きな減速帯があるので車高が低い車で行くのはしんどいかもしれません。それほど速度を出していないけれど、道中は何回もドライブレコーダーが反応しました。個人的にはパノラマ展望所よりも弁天山展望台の方が感動しました。程よい距離感というのでしょうか、パノラマ展望台からでは高さがある分距離が遠く感じてしまいました。感覚的なものですが…。パノラマ展望所の標高は500mです。

パノラマ展望所にはカフェがあります。土・日・祝日の10時から16までの営業(12月中旬から3月中旬までは積雪のため休業)です。飲み物と和菓子やケーキなどを販売してありました。外が暑かったので、景色を見ながらお茶で一息入れられたのは良かったです。イラストレーターBUNBUN氏とコラボした絵馬も販売していました。その絵馬は境内に結構奉られていましたね。

今回も車で移動しました。ナビで設定する時は丹後郷土資料館で設定した方が良いそうです。成相寺で設定してしまうと通行止めの丹後縦貫林道に案内されることがあるそうです。丹後郷土資料館からは看板もありますしほぼ一本道でした。駐車場に入る前に入山料大人500円、中高生200円を支払います。入山料なので車で行っても一人につき料金がかかります。駐車場代はないようです。

西国三十三所で最北端になる成相寺の冬は積雪量が多いようです。道が広いというわけでもないので、冬に車で行かれる際は注意をしてください。

西国三十三所巡り その11(二十九番札所松尾寺)(2020年9月7日)

京都府と福井県の境に青葉山という山があります。青葉山は東西から見ると一つに見えるのですが、南北から見ると峰が二つ見える双耳峰です。「若狭富士」と呼ばれたり「北叡山」と呼ばれたりする霊験あらたかな山です。

第二十九番 青葉山 松尾寺

708年に中国(唐)から渡来した威光上人が草庵した場所に、元明天皇が藤原武智麻呂に命じて馬頭観世音像を作らせ、本堂を建立させたそうです。ご本尊は馬頭観世音菩薩です。ご本尊は秘仏で、前回開帳されたのが2009年で花山法皇の一千年忌を記念したものだそうです。前回の開帳から77年ぶりだそうです。前回から77年でしたが、次回の開帳予定は33年後の2042年だそうです。

青葉山は東西に2つの峰を持つ双耳峰で、古くは扶桑馬耳山、鋏山とも呼ばれていました。その青葉山を見て、唐の霊験ある馬耳山を想起して威光上人は登山し松の大樹の下で馬頭観音を感得して、そこに草庵を結んだのが松尾寺の始まりとされています。

西国三十三所では唯一馬頭観世音菩薩をご本尊にしている松尾寺ですが、青葉山周辺には馬頭観音像が多く残っているようです。馬頭観世音菩薩は農耕や車馬交通、牛馬畜産の守り仏のためか競馬関係者も参拝押しているようです。馬にちなんだということでしょうかね。境内には馬の銅像も設置されています。

青葉山の中腹に松尾寺はあります。車以外の交通の便は悪いです。電車で行く場合はJR「松尾寺(まつのおでら)」駅から徒歩50分です。他に舞鶴トラベルの貸し切りタクシープラン(2時間1台:10500円/JR「東舞鶴駅」から)が利用できます。ちなみにはJR「松尾寺」駅は無人駅です。

私は車で行きました。道は狭いですが道路はきちんと舗装されていました。日曜日に行ったのですが、対向車はありましたが多くなかったので、そこまで苦労はありませんでした。お寺の近くに駐車場があります。駐車料金は400円で、寺務所で申告して支払います。

仁王門は改修中で、門全体にネットがかけられその上に本堂や納経所への看板が設置されています。

境内には袴腰付きの鐘楼が設置され、その横に鳥羽天皇が御手植したと伝えられる銀杏の木があります。

山の中腹にある上に公共交通機関も不便な所らしくと言っては何ですが、自然が溢れ荘厳な雰囲気のあるお寺だと思いました。

残念だったのは仁王門が改修中だったことです。松尾寺所蔵の国宝などの重要文化財が展示されている宝物殿(入館料800円)が春秋に開放されるのですが、コロナウィルス感染予防のため2020年は春秋ともに展観中止になってしまいました。とても残念です。